釜山の現況と、日韓ビジネス考。

2019 3/13 海運台ビーチ。400メートル級タワー・ビルも、かなりできあがってきています。宿泊の中堅ホテル、飲食店街も、それに呼応するように、にぎやかになってきています。
海運台タワー・ビル、パラダイス・ホテルの背後から、威容を放ちはじめて、います。海運台に、どんな新たな風を吹かせるのか。
こんな船で、手軽にチャガルチなどから、乗船して、ポート・クルーズが楽しめます。

ポート・クルーズ ・チャガルチ乗船場、停泊中。

ここ、韓国・釜山も2019年、3月後半へと向かっております。仕事をしていても、日本と韓国の温度差を、ここで生活していると、ともすると、特に外に出て人が賑わっているビーチ・エリア、繁華街の南浦(PIFF広場等)、西面、釜山駅、)などに出向くと、ネットの中で溢れる日韓関係の切迫感などが、どこのことかと思いがちになって、しまいます。

もちろん、私どものような仕事をしていれば、韓国の他の人はどうあれ、これまでも直接、その板ばさみの中で実際的な・様々な懸案にぶち当たってきましたし、今もそれは、一向に変わりません。

それでも、もう、それは変わらない事だし、そんな中でも、この業務を始めた11年前とでは隔世の感があるほど、釜山のインフラも進展し、日本と行きかうLCCや、フェリーの便数も増えています。

ここ暫く、そんな太平楽な余裕などありませんが、これからの業務の進展の方向性や、個人的にもどこに向かっていくかを考える転機としても、自分のできる範囲で、ルーティンの業務はしっかりこなしつつ、意図的に俯瞰で、思いを巡らせてみました。「灯台もと暗し」との、例えも、ありますから。

ところで、商談や業務を実際に行っているビジネスマン、渉外営業担当者、オーナー経営者の方からは、あまり直接聞かれる事はありませんが、その他の日本の方からは、かなりの頻度で、チョッと気安い話ができるような間柄になると、「韓国のひとは、日本が嫌いになのに、どうしてこんなに、日本に来るんですか?」と、聞かれます。

光復路の、1階には老舗B&Cベーカリー が入っている
Y’ sパーク・ビルに、古書とカフェのスペースが、3階位にあります。日本の方には、目新しさは?ですが、結構、盛況です^^。

Y’ sパーク・ビルの、古書とカフェのスペース 2

日本にかなりの歳月いた私には、当然と思える問いですが、韓国人は不思議がるというか、「それとこれは、全く、関係ない。」ということに、なるのでしょう。

日本的な視点から見れば、ナンセンスな話ですが、韓国人は自分が必要とあれば、どこにでも行くし、自分の目的を達成することが、第一義になります。

韓国の会社と取引きをして、うまくいかなかった過去があり、すごく慎重になられるお客様は、もちろんそれなりにおられますが、ひもとくと、お互いがそれぞれの考え方や商慣習に疎かったり、ジェネレーション・ギャップだったりと、個別の理由なことが多く、いわゆる、延々と韓国は勿論のこと、日本の著名なメディア、youtube等で誠しやかに語られる、反日・反韓の類のことが関与していることは、まず、まれです。

今後、今のような時代錯誤な対応を続ければ、生き馬の眼を抜く、例えどおり、実利に沿った世策を打つ所が高笑いをして、そこにお金も人も流れていくのは、当然の話であり、 政治的アドバルーンを掲げても、物づくりに関する内在的・猶予が不安定になっている韓国が、商材をもとめて、また、単純に観光客として、日本にむかう流れは、ここ暫く、変わらないというのが、現場からの動かしようのない視点です。

何故か、いつも人が一杯のPIFF広場。

端的に言って、この状況下で韓国の会社相手のビジネスは、心理的な抵抗感も大きいかと思いますが、韓国も日本も大手を除いて、中堅以下の規模の会社の状況は、驚くほど似ているのではないかと、思います。

現在も、私どものところでも、継続的な関係性のなかでの、新規の受注の案件を進めております。(※日本の商品を、韓国会社が買うというもの。)

色々な経緯のなかで、かなり難儀な状況も越えてきた、とはいえ、ビジネスですから、なぁなぁになるような猶予のある同士ではない規模の会社間の案件ですが、それなりの信頼感を醸成したこともあり、資金繰りの状況なども、ぶっちゃけ双方が、ぶつけあって、実のある取引きにしようと、進めております。

そういう意味では、商材の選択肢が日本よりはかなり狭い韓国にあって、規模は小さくても、ユニークな商材をお持ちの会社、或いは、それを斡旋する中間業者の方は、事に韓国の会社から打診があった時などは、それがひとつのエポックになる事も、ありえます。https://bit.ly/2TRv9ux

韓国にいるとはいっても、韓国の会社に対しては、日本の、日本のお客様・会社については、韓国側のニュアンスや本音を誤解のないような形でお伝えし、最終的には、「まぁ、やって良かったな・・。」と双方が(もちろん、クラアイトさまの利益が、大切なのはいうまでも、ありませんが。)思う方向に向けてサポートさせて頂く。

韓国人は、世界に思いの他、多地域にコリアンタウンがあるように、日本の方から見れば、後先考えない感じで出て行くように、見えることでしょう。

日本へのルートも、韓国のLCCや、フェリー会社も、韓国側からが多数ですし、こんな状況下でも、釜山の海岸沿い中心に、建設ラッシュのように、マンション、オフィステルビルが、どんどん建設されていっています。

韓国も少子高齢化、また、現状、対外関係もどう見ても、外国人が韓国で物件を買いたいと思うのかな?と、思ってしまうような外交政策のハンドリングです。

釜山でも、空きテナントが目に付いたり、基本賃金の底上げで、自営業者の廃業が進んだりしている現状もありますが、韓国の会社も個人も、政権には関係なく、実利主義の側面から、この11年の現場での経験から、何とか作ったからには、うめていくんじゃないかと、論理的な裏づけはありませんが、思ったりしています。

海運台ビーチの hollys coffee から

一気に気温が、まさに春めいてきました。色々な懸案はありますが、わたしどもでは、日本の方にはチョッと難しい韓国特有なものを、少しでも平たく仲介して、チャンスを創出できるようなサポートを、させて頂く所存です。

何せ、春を迎えるのですから^^。

新装なった、プサンタワー、および、龍頭山公園(ヨンドゥサンこうえん)。昔は、ここ一帯が”倭館”といった、日本と朝鮮の交易の場所であり、李氏朝鮮(朝鮮王朝)時代には、日本人の居留区だった歴史を持つ場所でもあった、釜山のランドマーク・エリア。