釜山の卸売り市場 自由市場&平和市場

11月を迎えてここ釜山も、めっきり秋越えの風情になり、朝・晩は厚手の上着をひっぱり出すような、冴えた空気が、肌を撫ぜる気候になって参りました。韓国では、連日、政権を巡る騒動が喧しく報道されていますが、私どもは、少しずつ、また、ここに足を運んでくださっている方に、影響が出ないことを、何より望んでいます。

どんなに内需重視とはいえ、喜んで、外国からここに来ていた人を、追いやるようなことをしては、観光立国・を掲げていても、本末転倒になってしまいます。夫々の国には、夫々の事情がありながらも、それはそれ、これはこれと、現地にいる私どものような者が、きちんとリアルな情報を、ここに来られる方に、お伝えすることが、より大切になっていると思っている次第です。

さて、今週は、釜山BEXCOで明日より開かれる、2016・釜山国際シューズ・繊維ファッション展示会の機縁で、釜山でリサーチや面談に来られる、極めて熱心に専門靴&小物のモールを主宰されておられる方を、お連れするするため、こちらの靴関係の知り合いも動員(笑)して、面談先をルーティンの業務の合間に当たっておりました。

中央洞の地下鉄駅の改札の手前にいくと、「ビジネス・トリップ・Busan」 といったような、釜山市の宣伝広告を眼にします。海浜都市の風情と、360万都市の機能を使って、観光とビジネスの役に立てて頂きたい。私どもも、このキャッチを昔よく、使っていたものですが、でも、本当にそれに似つかわしい機能が、ここにはあるのです。

また話が脱線してしまいましたが、今回、お客様のリクエストもあり、地下鉄1号線凡一駅(ポミル)を出れば、広がる、自由市場&平和市場を、久々に下見してきました。感じたことは、当たり前のことでしょうが、モードも現在のトレンドを取り入れて、若い方がやっている店が増えていたこと。本日も、これから、靴製造のパーツの工場に出向いての通訳ですが、完成品の情報の最前線は、知らないことも多いので、しっかり勉強したいと、思っております。

個人のかたでも、オーダーで釜山で靴を作ってみたいとういうようなニーズにも、答えて差し上げれるように。

何せ、靴製造は時代が変遷し、昔のようではないにしても、ここ釜山を培ってきた一大業種でありましたから。

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50歳からの、日本語。

下記・文中の会社とは、全く関係ないですが、凡一洞には、色々な種類の卸が、軒を連ねている。

釜山の問屋街、凡一(ポミル・旧 凡一洞・ポミルトン)。この4月から、日本からの工作機械を扱っている会社で、日本語の短期集中講座を、請け負っている。社会の末端まで、いくつかの大財閥が差配する韓国の社会の中で、その隙間を埋めるように、「韓国の通りで、”社長”と呼びかければ、いっせいに何人もが、振り向く」ほどの、自営業者が、軒を連ねている。

息子さんに事業を継承する為、日本とのパイプをより密接にしたいと、50近くになって、日本語を猛特訓の社長さんが、「円高に進んだので、焦って決済したが、失敗した・・1000万(w)持って行かれた。」と、苦笑いしていた。妹さんに、「兄さんは、20年前から、日本語を勉強すると言っていたけど、今、する事になったんだね。」と言われたり、「その歳になって、なんで、日本語やるの。」と、友人にからかわれたりしているらしいが、本人は、語学の勉強をするのが、楽しいらしい。(会社の若い社員の方も、自発的に加わっている・・・)

一回、2時間の授業の合間にも、かなりのロット(数)の機械の部品の発注を、社員に指示している。下関まで、機械を陸送してもらい、そこで貰い受けて、釜山まで持ってくるという。ただ、現在、今回の震災の為、一度貰い受けた機械を、在庫がないからと、日本の発注元が買い戻す程、機械本体の確保は、逼迫している状態という。

それでも、軍事政権の頃から、ずっと日本の交易を続けてきた経験からか、殺気だつこともなく、授業に没頭されている。

話は逸れるが、韓国で作られている、日本語の教材は極めて、実践的でアプローチもバリエーションも豊富で、本当に感心させられるものが、多い。(興味ある方は、訪韓の折、是非、書店に行かれて、チエックされる事を、お勧めします。)通訳業務の合間の仕事ではあるけれども、これを機会に、できるだけ短期間で、社会人の方が、韓国語・日本語の双方を身につけられる手法を、身に付けることも念頭において、この問屋街のエリアに、暫く、足しげく通うことになりそうである。

仏具の問屋
いったい、いくつあるか、わからない程ある、貴金属卸、小売店。

4月6日(現在)、釜山の桜は、8分咲き。まさに、春・爛漫の、自分達にとって、半島で愛でる3度目の桜である。気負いこそないが、自分達のできることで、日韓の交流や、交易になんらかのことが、できればよいなと、少しく思っている。

外国で咲いても、桜は、桜。 頑張れ、日本・・