チャングムの国の 海の街(釜山)で

韓国食をベースに、有機農家や有志の方の協力で運営していた、薬膳レストラン(北海道・道北)

W杯・・韓国代表のアルゼンチンとの対戦でのよもやの大敗に、”残念”という言葉もなく周囲の人達も呆気にとられた虚脱感の中で、初夏のお祭りは、終焉しそうな気配です。

そんなお祭り騒ぎだった中で、うちの2名は、ここに来た当初から業務のひとつとして、是非、こちらに来るお客様に、”韓国(釜山)でしか、できない事”のひとつとして、ご提供したかった、漢方治療を含めた壮健・美療サポートを、医療観光コーディネーターの登録も終え、本格的に稼動することと、なっている現況です。

すでに、幾人かの慢性疾患の方を、以前からのリサーチと、意見交換を重ねていた韓医院のほうへお連れし、チックでお困りの中年女性や、歩行困難だった70代の女性の方が、2度の加療で、飛躍的に改善し、「こんなに、効果が凄いなんて知りませんでした。」と、本当に嬉しい初めての成果を体験致しました。

自分自身が、手前味噌ながら、漢方の症や薬方を独学して、それが高じて「仙道(タオ)」までかじって、自らの難知性疾患の回復に望み、友人や、知人の先端治療が匙をなげた内臓疾患の治癒をサポートできた経験からすれば、充分に想定できた事ではありました。

それでも、日本とは異なり長きに渡って、漢方医(韓医)専門の公式な養成課程をもっている、この国ならではの治病を、脈診の妙、概観から気を読み、それに的確に処置を施すのを、目の当たりにして、日本に一番近い外国の持っている、知恵や技術を、こんなに簡単に往来できる時代だからこそ、活用して頂ければと、改めて思っております。

韓国ドラマの宮廷女官チャングムの誓いhttp://www.youtube.com/watch?v=h00fty5agSc&feature=relatedやホジュン~宮廷医官http://www.youtube.com/watch?v=qvFOcoKz3JM&feature=relatedへの道を待つまでもなく、脈々とその伝統と、治病のデータを積み重ねている。

もし、釜山において、観光がてら、その治療の妙を経験されたい方は、気軽に左載のファームからでも、お問い合わせ可能です。また、より重篤な症状や、長患いをされておられる方には、このブログ以外の方法でも、じっくり日本における漢方のイメージとは少しく違う、アジアの風土とアジア人の体をベースに醸成してきた”韓方”の奥の深さをお伝えしたいと、思っています。

激突・アジアのラテンVSリアル・ラテンで、海運台ビーチは臨戦態勢^^

2010年6月17日 海運台ビーチの昼下がり

WBCや冬季五輪の時と違い、サッカのワールド・カップは、韓国でもお祭りだ。2002年の日韓ワールド・カップで、すっかり味をしめてしまったのか、子供達もすっかり浮き足だっている。日本代表が、殊勲の勝利をあげた為に、ソウルの友人からも祝福のメールを貰ったが、お国柄がでるだけに、なかなか子供でなくても、ワールド・カップは面白い。

今のところトトカルチョなら、日本の勝利以外はほぼ順当だった。ブラジル、北朝鮮戦では、内心、サプライズがあるかと、大穴狙いだったが、ブラジルの目が醒めるようなパス廻しに、サッカーのアートを見ているようで、ヨーロッパのサッカーとは、流れてる血が違う醍醐味を、久方ぶりに堪能してしまった。と同時に、真っ向勝負で、王者ブラジルに渾身の力を傾けて臨み、最後までひたむきにボールを追い続け、一矢を報いた北朝鮮の選手のガッツ・ポーズが妙に、心に残った。

ところで釜山も、まさに夏へと突入し、木曜日の昼というのに、海運台ベーチは3時過ぎると、ぞくぞくと赤いシャツを着た若者が、集結し始めた^^。普段、勉強ばかりしていて、ストレスが溜まっているのか、海に入りなれていない若い女の子が、浅瀬のビーチで溺れかかって、男の子に引っ張りあげられている光景もちらほら。

その横では、今夜の一大決戦。アルゼンチンVS韓国戦を、海運台ビーチで応援するイベントの準備が、現代グループ主催?で、黙々と進められている。今夜は、海風吹き抜けるこのビーチが、真っ赤に染まることだろう。

廻りのコンビ二も、山のように缶ビールを積み上げ、飲食店もメニューを絞って、殺到する客との臨戦態勢に,スタッフの表情も高揚している。なんとも活気ある雰囲気。巨大スクリーンが、設置されたステージで、この饗宴に酔いしれようと、待ち構えている。

初戦が、満点の出来だっただけに、地元の期待もひとしおだ。韓国人のキャラからいって、アルゼンチンだからと言って、臆することはないだろう。似非予想屋の眼から見ても、予選で、ブラジルに匹敵するほど印象度の高かった”オランダ”のサッカーを、ヒディングから叩きこまれ、ほぼ仕上がったのが、今の韓国代表。

ただ、今回のアルゼンチンは、何か違う。マラドーナ効果ではないが、ベンチの雰囲気が、圧倒的にいい。自分が、単に、昔、アルゼンチン・サッカーのファンだったからと、いうのではなく、何か韓国は、南米に分が悪い予感がするのだ。FWが飢えた狼のように、殺到した直前の南アVSウルグアイの展開・・。それと秀才軍団の韓国が、天才の血にどう、対応するのか。前試合の、FWと左サイドの淡白さが気にかかる。

現在の韓国は、徴兵と家族の期待をがっしり背負った男子と、足は長くてSラインに長けてはいるが、とっても我侭な女の子が織り成す国だ。笑)だから、その意味でも、逆境になってからの、喰らい突きが、コリア・インサイダーを自認する自分としては、最大の焦点だ。

韓国が得点するとすれば、セット・プレー。前半に、韓国が得点していなければ極めて苦しい展開になる。

なんちゃって、のように見えながら、あの場面で、一息をいれてキーパーとゴールを確認した、日本の本田のような異質さを、韓国のFWが持ち合わせているか。今日は、パク・チソン頼みは通用しない。

韓国のお祭りは、続くか、どうか、今夜にかかっている。

ワールド・カップ初戦前夜、賑わう ”東莱”駅前 の 飲み屋街

ワールド・カップ・ギリシア戦、前日の地元 東莱駅前の飲み屋街

サッカーのワールド・カップも、始まりいち早く、韓国代表はギリシアを相手に拍子抜けする位、アッサリと勝利していました。IMF対決などと、憎まれ口を叩きながら観戦したのですが、ギリシア選手の動きがあまりにも重かったのが気になった。

特に熱心なサッカー・ファンではないが、2004年に、怒涛の圧力で欧州チャンピオンになった時の印象が強いギリシアの心ここにあらずといった戦いは、2001年に国家破産した直後に、2002年日韓ワールド・カップで精彩なくグループ・リーグで敗退したアルゼンチンを想い起こさせた。

経済危機のことあるごとに、死神のように見え隠れする、IMFという名前。真面目なサッカー・ファンからは叱り飛ばされそうな事を、スマートな体裁きで、プレーする韓国の選手を見ながら、時代の流れを感じたりした。このところ、韓国は、なんか、本番までのシミュレートが何につけても、徹底している気はする。

24時間 炭火焼海鮮 の お店

それにしても、自分達が住んでいるこの東莱の、飲み屋街は、観光スポットではないのでお客さんを連れてきた事はないのだが、いつも千客万来で、大賑わい。オープンスタイルのビヤホールで、海の街、釜山らしく生きた海鮮の素材を、炭火の網焼きで戴く。とにかく、オープン・スタイルの店が軒を連ね、老若男女(笑)結構、楽しそうな風情。

写真とか、ビデオを廻していても、気さくにピース・サインで答えてくれたりして、こんなところは陽気なコリアン気質の楽しいところでもある。 次回からは、釜山の地元の風情を感じたいお客様を、お連れしてもいいかなと思った。きっと、西面や、広安里とかより、安いだろうし^^。

韓国 短期滞在のすすめ 2  亀浦(クッポ)市場で、コングクス

空港1階にある 韓国の伝統工芸(磁器)の売店

昨日は、金海空港へ、よく行く国際線のターミナルではなく、国内線のターミナルへ人を送りに行った。国内の場合、最近はもっぱら、釜山駅からKTXを使用する方が、断然多いので、今回、釜山に来てからは初めての事であった。 済州島へ行かれる方を、お送りしたのだが、6月という時期のせいもあってか、月曜日の午前というのに、物凄い人の数である。サングラスに、ミニスカートの女の子も、これみよがしに闊歩していて、華やかにオンシーズンの幕開け、といった感じ

済州へは、フェリーもあるのだが、これなら、エア・プサンの収支が良いのも頷けた。30分あまりのフライトであっというまに、チェジュである。釜山を、基点にすると韓国の南岸の海浜観光は、ホンと便利なんだなと、あらためて思った。

東莱に、帰る途中、いつも場違いな感じで、いきなり、トンネルを抜ける忽然として、山を越した郊外に、新装のマンションが立ち並んでいるエリアがある。地下鉄駅では、徳川(トクチョン)。2号線と3号線の交差するエリアで、こういうエリアは案外、その便利さもさる事ながら、マンション価格の高騰を見越して、買われる事も多い。

一気に、韓国でマンションの購入を考える人は、そう多くないかもしれないが、半年とか、1年以上の短期滞在を繰り返す方には、その方の才覚やビジョンによっては、そんなに非現実的な話ではない、時代である。

因みに短期の滞在の方には、例えば、韓国での賃貸マンションは、月払い(ウォルセ)とチョンセ(2年契約の、退出時、全額保証金返金制度)がとられている。詳細は、ここを参照

亀浦市場 入り口

で、話が横道に逸れてしまったが、そのエリアに亀浦(クッポ)という市場がある。いつも、金海空港にむかう道すがら、気になっていたのだが、これまで、なかなか立ち寄る機会がなかった。 写真が、ピンぼけな為、全然そのニュアンスが伝わらないが、とにかく、旬の、はじけるように瑞々しい、地物の野菜のオンパレード。釜山市中にある、名だたる市場と比較しても、値段が廉価で、ものがいいのは圧巻である。勿論、大型マーケットで流通している野菜などとは、値段も含め較べものにならない。

野菜だけは、北海道で本物の有機無農薬の逸品の素材を、常に扱わして貰っていた経験で、体がその真偽に反応する。その点からも、それにかなり近い、良質な気を内包している野菜は、いつも市場を漁っている自分にもここが、初めてだった。

考えてみれば、ここよりほど近い、金海のエリアは、都市近郊の野菜農家が、ハウス栽培も含めて、かなりの規模で耕作している訳だから、当たり前といえば、そうなのだが、車がサーキットのように、テール・トゥ・ノーズでデッドヒートし、建設重機が、林立する360万都市の傍らで、廉価でこの素材を手に入れことができるのは、なんといっても、降って湧いた、束の間の至福みたいなものである。

写真を、撮るのも忘れて、野菜の匂いを鼻いっぱいに吸い込む。

マヌル(にんにく 漢方名 大蒜) の  山

奥に入り込んでいくほど、ここが島国ではなく、大陸と陸続きのアジアである事を、改めて、想起させるに、まさにふさわしい市場。(あまり、深くはいると、ショッキングな卸もあるので、ほどほどに・・) 自分は、たまたま15年前、ニュージーランドにいった折に、韓国人と知り合い、その後、シドニーに流れて、在豪韓国人のエリアで韓国人の友人に助けられたりしながら、韓国人と結婚した。それまでは、自分にとって韓国は、あまり興味も縁もない国であった。 唯一の接点は、漢方であり、それも単純に中華圏で代替できると思っていた。

2000年に、韓国が日本文化禁止(そんな時代が、あったんだな・・)を解いて、一躍、大量の日本人が訪れるところと、なった。始めは、その異質性が好意的に、受け取られていたが、今では、好意的な人を凌駕するほどの嫌韓の声も高い。

その変遷は、まさに自分の心の中のコリア、そのものである。

人には、向き不向きがある。嗜好も、人それぞれである。

釜山を、足で歩くうちに見えてきた風景は、ある意味、アメリカのブラグマティズムを強力に志向するように見せながら、それ以上にそれを底辺でガッチリ包含する、諸子百家(紀元前3世紀)の時代から亜細亜が熟成させてきた、アジアのリアリズムが形作ってきた独特の規範の中で、生きている人達の実相のようなものである。

それは、現代、日本で生まれ暮らし、似ているようで、似ていないなどと、形容するしかない自分には、ついぞわからぬ感覚かもしれない。

市場のちょっと奥まった角地にある、”逸品”のコングクス が 食べれるお店 

本当に、日差しが南国という感じで、暑気あたりになりかけて、フッと入った、コングクス のお店。とにかく、もし、亀浦市場に行く事が、あったら、見つけてみてください。

で、もとプロからの、韓国食の逸品店の、見つけ方(笑)

まず、チェーン店には、入らない。(込んでいるお店、だからといって、味も一級とは限らない。)

お店は、やや古め。常連とおぼしきアジョシ(若者にあらず)が、何故か差し向かいで座り、静かに食べていて、

静かにさっていく。 込む時もあるかもしれないが、騒々しくない。 店主の方の雰囲気が、さりげなく、上品。

不思議に、ふらっと入りたくなった時が、縁。(笑)無理に、みつけようとしても、見つからない。日本向けの情報誌には、あまり出ていないが、異邦人がはいっても不愉快になる事はない。

よければ、釜山歩きのご参考にしてください。


釜山、短期滞在のすすめ 1^^と、韓国語音声

南浦洞の金曜日の 屋台より

ここしばらく、韓半島もいろいろな事がありましたが、そのことは別にして、普段どおりに賑わっています。

街にたつ警官の表情は、いくぶん締まって見えますが、それでも、職務質問が依然より厳しくなったとか、そういううこともなく、それとて、今行われている、統一地方選と相まって、普段より巡回は多いのかなという感じです。

夏になれば、ここ釜山は、完全に、ヘフンデ・ビーチを基点として海浜観光がピークを迎えます。慣れてしまえば、穴場のビーチや、ポイントも見つけたりできるように、なります。

歩行者を優先とした都市づくりではないので、街場では、びしっと、気を張ってあるかないと、やばい(笑)です。

が、都市機能と、海の郊外の往来が極めて近距離なのは、出色で、郊外に行くと、思いもかけない、ゆったりとした時間も過ごせます。

料理が得意、好きな人は、短期滞在を、低額なコンドミニアムで過ごせば、海産物、生薬、旬の野菜が安くて、満載の、初夏の市場で食材を、調達して、開放的な海の街を、自由に満喫するのも、なかなかです。

で、その時に、ちょっとした韓国語を実地で使ってみる。 ダイレクト・メソッドではないけれど、韓国語を学習している方には、腕だめしとしても、実益的にも有意義じゃないでしょうか。

と、いうことで、久々に韓国語の音声を配信します。最近、日本人が韓国語を習得すると、自分が考えていたよりも、大きなメリットがあることに気づきました。(笑)

とにかく、短期滞在の基本は、買い物から、

具体的な買い物編 サンプル 1 左を押して、そのまま聞くこともできますし、MP3ですので、右クリック保存で、例えば、MP3プレイヤーにいれて、何度も聞いて、頭にインストールする事もできます。

釜山周辺は、穴場が結構あり、短期滞在すると色んなものも、見えてきます。韓国のコンテンツが(時代劇等^^)お好きな方なら、言わずもがなですが、なんといっても、美療に徹底的にこだわるお国柄だけに、そのアプローチも、進展しているし、アイデアも面白いですよ。

まだまだ、円高基調ですし。

天候不順は、農家にとっては大変でしょうが、都市生活者には、凌ぎやすく快適です。

夏のはじまり・松亭(ソンジョン)ビーチの昼下がり

松亭(ソンジョン)ビーチで、サーフィンを楽しむ 人達。

もう、5月も終盤。今日は、青空が晴れ渡った、割りに、風が程よく吹いて、久々に海運台を通り越して、松亭ビーチに足をのばした。プサンの副都心、センタム・シティから30分弱で、砂浜の綺麗な入り江の、のどかなビーチに到着する。

遠浅の海岸に、ほどよく波がしぶきをあげていて、思わずサーフィンの好きな、日本の友人を連れてきて、あげたくなった。

夏の2ヶ月(7・8)月は、こののどかな松亭ビーチも、海浜観光と、水遊びをする家族連れなどで、ごった返す。

今日も、平日にも係わらず、20代から60代までの、まさに多くのカップル(笑)が、ビーチ・サイドのまだ新装の系列店のカフェで、サーフィンする若者達を見ながら、昼下がりを寛いでいました。本当に、釜山は海が近いです。

小高い丘から、ビーチの先端を 望む

懐かしい色々な場所での、海辺の風景と重ねあわせながら。これから、また、どんな方に出会えるのか、暫し、想いを馳せていました。

5月10日 釜山市立美術館。

釜山市立美術館 の エンタランス

ここ釜山も、この頃は晴天が続いていて、暑からず、寒からず、いい気候になっています。先日、大阪から来られた、若いお客様と、センタム・シティで、新世界デパートを回ったついでに、絵がお好きだというので、コンベンション・センターのあるベクスコの横にある、市立美術館にお連れしました。

この新しい市立美術館へは、私自身も、はじめてでした。最近何かと、この新しい商用エリアのセンタム・シティに仕事でも、プライベートでも来る事が増えました。ちょうど、時期がよく、モネ・マチス・ピカソ・コロー・シャガルー等、かなりの出展の催事と聞いてはいたのですが、昔の市立美術館のイメージしかない自分には、どうかな?という一抹の不安も、ありました。

エントランス の モニュメント

なかに入ると、まだぴかぴかで落ち着いた風情の、なかなかいい雰囲気でした。しかも、平常日だった為、お客さんも少なめ^^。ご一緒頂いた方も、「綺麗ですね^^。」と言ってくださいました。

絵も釜山に来てからは、ゆっくり見る余裕もなかった為、思いのほかの本格的な展示に、楽しい時間でした。コローや、クールベ、ドガ、ルノアール、以外にマチスが点数が多く、展示室の雰囲気も落ち着いていて、贅沢な感じ。

特設展は、3階だったのですが、他の階でも同時に、アメリカ現代アート企画展や、日中の現代アートの展示も、ありました。

韓国らしく、アジアの画家の展示も多いのですが、ベトナム画家の素晴らしい作品が、印象的でした。Tu Duyenという方でした。

その後は、同行の方が「お腹空いちゃった・・。」と言うことで、お気に入りの焼肉店での、カルビタン定食で、遅い昼食、

こういうちょっと贅沢で、元気がでる髄のスープを、安価で気軽に楽しめるのは、韓国のいいところ。ちょっと、暫くぶりで、ほっとできる釜山の昼下がりでした。

気候が、いいですね、今の釜山は。

この1年半、走り廻った、釜山の2020年の透視図。

市民ホールロビーの、エア・釜山のレプリカ

あっという間に、日本はゴールデン・ウィークを迎える時節ですね。4月26日(月)から、釜山の金海空港から発着している、釜山商工会議所とアシアナ航空が提携して運営している、コミューター航空のエア・釜山が、大阪~釜山便も、飛び始めている。

この4月は、釜山市でも、いたるところで、今回の巡洋艦の爆発による殉職者の哀悼の為色々な式典が取り止められ、静粛な春を送っていました。兵役がある国でありながら、いやそれだけに、この国では戦争の勃発を誰も望んでいないのは、ここで暮らしてきて肌身に感じます。

常に、大国に蹂躙されかねない、加えて様々な代償を払ってきた歴史から、表層からは見えない韓国のひとの学びを、時に考えるともなしに、感じる瞬間があります。

そんな事もあってか、本当、4月は、小雨まじりの灰色の空が多かった。

それでも、金海国際空港にいくと、日本からも沢山の方が来られて、この間もライオンズクラブの団体の方がロビーで思い思いに、記念写真を撮られる光景に出くわしたりしていました。

福岡~釜山便の好調を受けての、就航だけに、どんなことになるのか、注目です。個人的にも、日本に入るリーズナブルな便が、できるのは嬉しいですね。

2020年の 海運台エリアの 予想図
釜山港を含めた、中心地エリア の 全景

ところで、日本への通訳業務随行の準備に、切れたパスポートの更新の為、釜山に来て、初めて市民ホールにきたのですが、そのホールにあった釜山のジオラマ(模型展示)の構想が、とても面白かった。

いわゆる、2020年までの都市計画を詳細に、ジオラマにしているのだ。

ここで、本当に詳細に、2020年までの都市計画が、語られている。

その中でも、2020年に誘致を企てている釜山オリンピックの競技場の完成図や、新しくハブ空港をめざして建設予定の空港と都心つなぐ交通手段の説明などが、事細かに解説されているのは、この1年余り、実地に、この街を右から左に走り廻ってきた記憶と相まって、何か不思議な感慨も、チョロッとあったりした。

地下鉄1号線 市廟駅からのエントランスにある、無料・新刊書閲覧コーナー
釜山エリアの企業 色々なジャンルの特産が、丁寧に展示 1
釜山 の企業の 特産品 見本 2

慌しく暮らしていて、こんな事でもないとくる事がない場所だったが、他にも、釜山の美術協会の絵画や書道やアートの展示もあったりした。

写真でお見せできないのが、残念だが、作品のレベルが極めて高いうえ、展示室のセンスも素晴らしく、思いもかけず、久々の”家庭画報”的な時間を、過ごさせてもらった。

ちなみに、センタム・シティのべクスコの横にある、釜山市立美術館の現在のエキジビション展示は、ピカソとモネだそうだ。

握らないで、のせる ?

下記の内容とは、一切関係ありません。 南浦洞のファミレスの、面白い広告。

この間赴いたセミナーとは、別の養成セミナーに通訳のカンは、毎、土曜日行っている。通訳のオファーがあれば休むしかないが、たえず、新たな情報をいれていかなければ業務で、お客様に還元できない。 で、またそこに行けば、思っていなかった、新たな情報に出会えたりする。具体的な話は、もう少し形になってからしたいと思います。

ところで昨晩、日本の会社がノウハウを提供したという、回転寿司の店に行ってきた。根っからの寿司好きのせいか、「韓国で、寿司なんかたべなくても。」と強情を張ってこれまで、ほとんど一度も食べなかったのだけれど、さすがに辛抱たまらなく、行くことにした。

看板が、ハングルだという以外は、まさに店のファサードから、日本の回転寿司!!という感じで、お客さんは勿論、全部地元の韓国人というなか、システムの説明も接客も、いわゆる日本の飲食チェーンの雰囲気そのまま。一皿、1500won均一という料金体系は、各百貨店にある回転寿司コーナーよりは、割安の設定。で、特徴は、握る人がいない。全て、学生アルバイトとおぼしき裏方が、載せるのである。昔、シドニーで行った華僑経営の回転寿司では、ワーキング・ホリデーの日本人の学生が、とんでもない不慣れな手際で、握っていたのだが、それさえもない。

寿司自体は、外国なのだから、評価をするのは割愛するけれど、ここまで人件費を下げたいのかなと、思ってしまった。とにかく、超高学歴社会から生まれてくる発想を、垣間見る気がした。

帰りに、自分が日本人だと気づいて、寿司についての意見を求められたが、しゃりについて触れただけで、店を後にした。お客さんの入りは、悪くないし、ビジネスという観点からすれば、けちをつける気持ちもない。日本の企業体も、これまでの韓国企業との学習体験から、パッケージにして深入りしない、ノウハウのみの販売をしているのかもしれない。本当の江戸前のお寿司は、日本人さえその実態がわからなくなってきているのだから、そこに食文化をもとめるという向きも、時代錯誤だろう。

でも、クオリティーコントロールにおける、チョッとの差。これがこれからの、勝敗を分けると思う。その点で、国民性や文化の差で外国でのビジネスが難しいのは痛いほど、わかるけど、日本人の細かさや人材の均一性は、かなり危ういと言われている現在、尚、優位性があるのは、自明です。勇気があり、金融屋ではない、ビジネスとして真剣に外食産業を捉えている経営者には、今が、この韓国は絶好機であると思います。

うちも、そのお役に立てればと、手前味噌ですが、チョッと思ってしまいました。

通訳の虎の穴(--)

金海空港 国際線ターミナル(国内線と近いのが、ここの、いいところ)

昨日は、通訳担当のカンは、2週間に渡る咳と熱の続く風邪の病み上がりで、九州の企業の方の工場視察等で、釜山の郊外の工業団地へと赴いた。

そんな状況を、神様が見越したのか、4件連続で観光通訳の依頼が、直前で立ち消えになるなどする中・・、風邪だけではなく、黄砂の性もあるのかもしれないが、漢方や薬膳を補填して、仕事に備えるのだが、直りきらない。

今回の仕事は、エンジニアの方をサポートする技術交渉での通訳だけに、専門用語や概念を理解できないと話にならない。それだけに、「チョッと、無謀じゃないか。」と言ったのだが、本人はトライするという。

頂いたわずかな資料と、相手先の韓国の会社のHPから用語を抜き出し、泥縄の一夜漬けを始めて、家を出て行った。

来られる方が、飛行機の席を確保するのが大変なほど、福岡~釜山便は盛況のようだ。

釜山より50分ほどの、昌原というところにある工業部品の工場で、1日を過ごして、お心遣いで頂いた、九州のお土産を手にして帰ってきた。通訳業の難しさを、今回は心底感じたそうだ。同行された方のご配慮と、韓国の会社(精密部品を扱っている工場だが、ログ仕立ての社屋や花壇でとても、可愛らしい^^)の工場長?のかたが、日本語を解する方で助けられたと、言う。

言葉ができうる事は、便利で必然性の高いことだけれども、そればかりでは当然のことながら、致し方のない事を、何度も繰り返し言うので、「実地で、そのような機会を与えられたのは、ラッキーだったなぁ。」というと、頷いていた。

日本も今、事業仕分けなどで、喧しいが近視眼的な視点で、事を捉えてほしくないと、感じる。日本人しか持ち得ないもの(偏狭的にでなく)は、外から見ればよくわかる気がする。ドッグイヤーと言われる時代の中で、今は、カオスで淀んでいるかもしれないが、心が狭くならない限り、器の大きなネオ日本の視座は、必ずでてくると、この仕事を通して出会った方に、習っている気もする。

でも、日本の前に、うちの視座を何とかしなければ・・。(--)